自動車技術会:
DOAJの再申請

顧客概要

自動車技術会
会員数 46,000人
International Journal of Automotive Engineering
工学系
年間50投稿以下

提案概要

課題/要望
DOAJに再申請をしたい
不採択理由を分析して欲しい

提案

オープンアクセス化支援
著作権に関する規定策定
投稿規定改訂
DOAJ申請支援

結果

著作権の表記を修正し、オープンアクセスジャーナルとして再出発
投稿規定を最新の国際基準にあわせてアップデート
DOAJに収載決定

コンサルティングの流れ

自動車技術会様の発行するInternational Journal of Automotive Engineering (IJAE)は2010年に創刊された英文誌です。2021年に海外企業によるコンサルティングを受けDOAJに申請しましたが、残念ながら収載にはいたらなかったとのことでした。

前回の申請結果によると不採用になった原因は、著作権の表記がDOAJの定義するOpen Access(OA)の方針と一致していないことでした。
DOAJの審査では国際基準に則ったOAであることを証明する必要があります。OAは単に論文がオンラインで公開されていればよいと誤解されていることも多いのですが、実はそれ以外にもCreative Commonsなどを使って著作物の二次利用を希望するユーザーに対して二次利用の許容の範囲を示すこと、またその方針と一致した著作権表示も必要です。

更に全体的なIJAEの運営方針がDOAJのポリシーと合致しているかを確認したところ、投稿規程にも国際基準にあわせて改善すべき点がいくつか見つかりました。そこでDOAJ申請に向けた著作権の表記対策に加えて、将来的にWeb of Scienceなど他のデータベース収載を見据えた国際基準化のコンサルティングも提供することになりました。

著作権の表記対策では、DOAJに前回の審査結果に関する詳細を確認しました。DOAJからの指摘に基づいて現行の著作権に関する規定と照らし合わせ、論文紙面の改訂内容、およびステークホルダーへの告知方法についてアドバイスを提供しました。
国際標準アップデートでは投稿規程を確認し、最新の国際基準に合わせて更新しました。またDOAJの収載基準と照らし合わせ、修正が必要な個所のリストアップを行い、課題の整理と解決に向けた取り組みを明確にしました。

課題を洗い出し、1つ1つ解決していくことで、全ての掲載論文が適切なOpen Accessとして掲載される準備が整ったことから、IJAEは2022年3月にOA誌への移行を発表、再出発を果たしました。
同時にDOAJへの再申請の準備も進め、2022年4月に申請を行いました。そして同年7月、見事DOAJへの収載が決定しました。これでIJAEは名実ともに正式なOAジャーナルとして世界に認められたことになります。

前回の結果通知から1年も経たずにDOAJに収載されたのは、自動車技術会様とSeeklが何度も議論を重ねたことで精度の高いご提案が出来たこと、それに自動車技術会様が迅速に対応され、しっかりとジャーナル運営に反映された結果といえます。

DOAJ、PMC、Web of Scienceといったデータベースの審査はとても厳しく、1度申請してダメだったとしてもあきらめる必要はありません。ぜひSeeklに一度ご相談ください。コンサルタントが落選理由を元に課題を整理し、データベース収載までの道のりをしっかりとサポートいたします。

コンサルティングのポイント

  • 前回申請時の落選理由をしっかりと分析、対策を検討した。
  • 世界水準を満たすオープンアクセス化を実現した。
  • 課題解決への柔軟に取り組み、ジャーナル運営に落とし込んだ。

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オープンアクセス化コンサルティング

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#オープンアクセス化コンサルティング #国際データベース収載コンサルティング #DOAJ #投稿規程

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