著者の名を与えられるのは誰?
著者としてジャーナルに論文が掲載される、ということは、具体的に何を意味するのでしょうか。それは研究実績となり、学術的・社会的な権利や責任、そして信用をもたらします。しかし、研究に参加した人は誰でも著者として認められるわけではありません。それでは、何をしていれば著者を名乗ることができるのでしょうか。
査読のリアル:研究者を支えるためにできること
査読は、論文の質を保証し、研究の進展を支える上で非常に重要な役割を果たしています。しかし近年、論文数の増加や研究を取り巻く状況の変化により、査読者の負担が増加していることが懸念されています。 IOP Publishing(英国物理学会出版局)は、2024年に査…
要注意! 論文執筆に潜む3大不正行為
論文執筆における不正行為は、研究者としての信頼を一瞬で失わせる重大な問題です。一度でも不正行為が発覚すると、論文の撤回や研究資金の返還、さらには研究機関からの解雇など、厳しい処罰が科されることがあります。また研究者本人のみならず論文を掲載したジャーナル、ひいては学術界全体の信頼にも悪影響を与えてしまいます。
まずは論文執筆における不正行為とは何か、見ていきましょう。
2024年 Web of Scienceから124誌が除外! 対象となったジャーナルの特徴とは?
Web of Science (WoS)はClarivate社が運営する世界最大級の学術データベースです。厳選されたジャーナルの書誌情報と引用データを中心に収集しており、世界中で研究者の活動を支えています。厳しい審査をクリアしてWoSに収載されたジャーナルには、ジャーナル・インパクトファクター(Journal Impact Factor = JIF)が付与されるため、例年数多くのジャーナルが審査に挑んでいます。
その一方、WoSのクオリティを保つため収載誌の見直しも行われていることをご存じでしょうか。
ジャーナルインパクトファクター(JIF)の取得で変わる!ジャーナルの未来とその影響力
ジャーナルインパクトファクター(JIF)は、学術雑誌の影響力を示す重要な指標です。 JIFの取得には以下のメリットがあります。 ◆国際的な認知度の向上◆ JIFを取得することで、国際的な学術コミュニティ内での認知度が向上します。国内外の読者が集まることで、掲載…
ICMJEアップデート<2025年1月>
2025年1月、国際医学雑誌編集者委員会(ICMJE)は略奪的ジャーナルや疑似ジャーナルへの対策に関する指針と国際統一投稿規定(ICMJE Recommendations)のアップデートを発表しました。
Up-Dated ICMJE Recommendations (January 2025):
略奪的ジャーナルや疑似ジャーナルは学術出版界全体の大きな問題であり、ICMJEが指針を改めて発表したことは大きなニュースと言えます。またICMJE Recommendationは医学領域を対象としたものですが、医学以外にも多くの分野でも参考にされている、学術出版の国際基準の一つです。
それではアップデート内容を見ていきましょう。
科学出版の羅針盤:CSE Recommendationsで読み解く、良いジャーナルの条件
質の高い論文が多く集まる雑誌とはどのようなものでしょうか。例えばジャーナル・インパクトファクター(JIF)を取得することや、PMC・MEDLINEなどの国際的なデータベースへ収載されることはジャーナルのブランド価値を高め、研究者たちの注目を集めることにつながります。これらの目標を達成するためには厳しい審査を通過する必要があり、そのためには出版倫理基準を定めている国際的な団体が発表するルールに沿ってジャーナル運営を行うことが重要となります。今回は、科学分野の出版ルールとして権威のあるCSE Recommendationsについてご紹介します。
学術集会 講演:AIを用いた論文執筆の現状と問題点
講演に至った経緯 去る10月17~19日、日本形成外科学会の基礎学術集会が、お台場のヒルトン・ホテルで開催されました。18日の「AIを用いた論文執筆の現状と問題点」というセッションでは、Seeklを代表してシニア・マネージング・ディレクターの岡田が講演を行いま…
知りたい! 中国における学術コミュニケーションの今―ISMTE参加報告2―
2024年7月に開催されたISMTE(International Society of Managing and Technical Editors)の参加報告の第2弾です。中国の研究事情に関する興味深いセッションがありましたので報告します。 (第一弾『ISM…